〜新たな仕組みづくりへ向けて〜
代表理事 三谷 温
「活動をはじめたきっかけは・・・」
私は、2003年に初代の文化交流使としてクロアチアを中心に欧州で視察、演奏・教育活動をしました。そこでは、人々の生活に芸術文化・スポーツが溶け込み、心豊かな人生を送っている様子が強く印象に残りました。我が国は経済大国ですが、日々の生活の中で、精神的な豊かさを実感出来るには至っていないという声を度々耳にします。
「この違いは・・・」
子どもの頃からの芸術文化に関する教育環境が大きく異なっていることが要因の一つです。欧州では、芸術教育費の大部分は公費でまかなわれています。そのため、多くの子ども達が充実した芸術教育を長期間受けています。一方、我が国では、放課後における文化・スポーツ教育費のほぼ全額を保護者が負担しているため、必要充分な教育を受けることは経済的な面でも極めて困難です。また、音楽家は地方で生計を立てることがとても厳しいため首都圏に集中してしまい、教育環境の地域格差も生じています。
「我が国には立派な・・・」
コンサートホールをはじめ劇場・公共施設が全国津々浦々に整備されています。才能豊かな将来性のある若き音楽家が大勢います。そして多くの親は、幼少時には情操教育として、音楽教育の重要性を認識しています。また、多くの企業が社会貢献活動を行っています。各地の公共施設は、先頃制定された「劇場法」の精神に沿って施設の有効利用、活性化を検討しています。
「そこで・・・」
我が国の素晴しい点をマッチングさせ、官民一体となっての支援体制のもと、最先端の教育方法を開発、ホール・公民館等の公共施設を積極的に活用し、地元企業に協力を仰ぎ音楽家が仕事をしながら研鑽を積める環境を創出、意欲ある音楽家のUターン、Iターン(出身地以外の地域で就職すること)を促進し、我が国独自の芸術教育の仕組みづくりをしようと考えています。
「北海道・十勝でのモデルケース・・・」
現在、北海道の十勝で、指定管理業者・企業の支援を受け、公共施設で週に2時間、約40名の子ども達が、ヴァイオリン等実技指導及び、仏の最新の音楽教育法(フォルマシオン・ミュジカル)と我が国の礼節教育を融合した独自の教育プログラムにより学んでいます。
「お願いしたいこと・・・」
今後、北海道・十勝における10年間の活動から得たノウハウを、被災地域を含むより多くの地域へ展開します。全ての子ども達が公平に教育を受けるためには、受益者負担額を出来るだけ低くする必要があります。日本の未来を担う子ども達、意欲ある若い音楽家へのサポートをご検討いただければ幸甚です。
活動へのご理解・ご支援の程、何卒よろしくお願い致します。 ご寄付はここからお願い致します
- アーツ国際音楽セミナー(若手音楽家対象の講習会)
- アップビートとかち音楽祭(国内外の演奏家・地域の演奏家による音楽祭)
- アウトリーチ(学校音楽鑑賞会・楽器体験会)
- シンポジウム(芸術文化受容者育成への課題)
- コラボレーション(公募絵画コンクールとの連携行事等他分野との交流イヴェント)
- 遠隔地へのインターネット教育(チェロ遠隔実技レッスン)
- アーティスト・イン・レジデンス(若手芸術家へ創作活動環境の提供)
- ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール(室内楽の普及・才能の発掘)
- 若手音楽家への特別就職支援(若手芸術家の研鑽時間+収入・社会保障等確保)
- 復興支援活動(福島県を中心とした被災地域で「音楽鑑賞教室」を多数実施)
- アーツ室内オーケストラ(国際的な音楽家と新進気鋭の演奏家による演奏団体)
- アーツ音楽少年団(子供への芸術教育)