【総評】
全てのグループが、アンサンブルの基礎をしっかりと身に付けて、情熱を持って演奏に臨んでいました。今後さらに研鑽を積まれる上で、以下のことを参考にしてください。
・演奏において、和声バランスを考えることは勿論ですが、特にポリフォニー的指向の重要性を感じます。
・各奏者は総譜を研究し、バスのラインと内声とに細心の注意を払うことが重要です。もしも上記の内容が把握されるならば、強弱に関してもただ物理的にではなく、p(ピアノ)のようなf(フォルテ)で、そしてf(フォルテ)のようなp(ピアノ)で演奏しなければならないという事が示唆されるでしょうし、また「速度」と「テンポ」とは根本的に異なっていることも理解されるのではないかと思います。
・ウィーン古典派の作品演奏においてはまず当時の楽器機能を研究し、現代の楽器での演奏に臨むことが
必要です。
・聴き手を惹きつける、「弱音の表現力」を磨いてください。
・激しさ、強さを伴う音楽(場面)においても、一定の客観性を保つことを心がけてください。
・演奏する音楽について、「表現の目標」を常にしっかりと持つことが大切です。
以上